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取引所の物価、下落鈍化 水準、1年平均の93%

取引所の物価指数は10月1日に92.7となり、基準とした過去1年の平均(100)を7.3%下回った。品目ごとの価格の28日前比を刈り込んで平均した値は−1.6%で、8月30日の−4.6%から下げ幅が縮小した。指数は日本銀行の企業物価指数と同じ算式で、取引所の日次の価格から算出した。

取引所物価指数(総平均・需要段階別)のグラフ。10月1日の総平均は92.7、素原材料は88.3、中間財は94.2、最終財は93.4(表示にはJavaScriptが必要)
取引所物価指数の日次の値(2025年9月26日〜2026年10月1日)。基準期間(2025年9月26日〜2026年9月24日)の平均を100とし、基準期間の売買代金で加重した固定基準ラスパイレス指数。上端の帯は景気局面。出典:simcotools.comの日次の価格をもとに作成

物価の水準

総平均の最高は3月25日の111.1、最低は5月21日の87.2である。6月以降は91.0〜100.4の範囲で推移し、9月の月平均は94.6だった。9月26日に始まった不況の期間中も下落が続き、10月1日は92.7となった。

需要段階別では、原料を持たない素原材料の振れ幅が最も大きい。10月1日の値は素原材料が88.3、中間財が94.2、最終財が93.4で、素原材料は基準期間の平均を11.7%下回る。中間財は原料を持ち他の品目の原料にもなる品目、最終財は他の品目の原料にならない品目である。

値下がりの広がり

刈込平均値と加重中央値(28日前比)のグラフ。10月1日の刈込平均値は−1.6%、加重中央値は−1.6%(表示にはJavaScriptが必要)
品目ごとの価格指数(7日平均)の28日前比の分布から作った値(2025年10月〜2026年10月1日)。刈込平均値はウエイトで見て上下10%ずつを除いた加重平均、加重中央値はウエイトを積み上げて50%に当たる品目の変化率。上端の帯は景気局面。出典:simcotools.comの日次の価格をもとに作成

刈込平均値は8月30日の−4.6%を底に上昇し、10月1日は−1.6%だった。上昇品目比率から下落品目比率を引いた値も、同じ期間に−76.5から−44.1に上昇した。値下がりした品目は依然として多いものの、下落の幅と広がりはともに縮小した。

採算と価格の判断

採算DI・販売価格DI・仕入価格DIのグラフ。10月1日は採算DIが+4.2、販売価格DIが−31.9、仕入価格DIが−35.5(表示にはJavaScriptが必要)
取引所の系列を1社と見立てた短観型の判断指数(%ポイント、2025年9月26日〜2026年10月1日)。採算DIは利益が系列の基準期間の上位3分の1にあれば「良い」、下位3分の1にあれば「悪い」とした差。販売価格DIと仕入価格DIは28日前比が±1%を超えた系列の「上昇」−「下落」。上端の帯は景気局面。出典:simcotools.comの日次の価格をもとに作成

10月1日の販売価格DIは−31.9、仕入価格DIは−35.5で、仕入価格の下落が販売価格の下落をやや上回る。採算DIは+4.2だった。局面ごとの平均では、採算DIは不況で+12.1、好況で−10.0と、物価と逆に動く。不況の期間は1時間の生産量が増え、1個あたりの人件費が下がるため、価格が下がっても採算が良くなる系列が多い。

交易条件と売買高

交易条件指数と売買高指数のグラフ。10月1日は交易条件指数が99.4、売買高指数が100.6(表示にはJavaScriptが必要)
交易条件指数は産出物価指数÷投入物価指数×100(原料を持つ683系列)。売買高指数は採用した系列の出来高を基準期間の平均価格で評価し、基準期間の平均を100とした。期間は2025年9月26日〜2026年10月1日。上端の帯は景気局面。出典:simcotools.comの日次の価格と出来高をもとに作成

交易条件指数は10月1日に99.4で、過去1年を通して99〜101の範囲に収まる。原料と製品の価格が同じ向きに動くため、物価が上下しても両者の比はほとんど変化しない。売買高指数は100.6で、基準期間の平均とほぼ同水準だった。

景気局面ごとの平均

指数 好況 平常 不況
取引所物価指数 104.7 100.0 95.6
素原材料 105.8 100.1 94.0
中間財 104.0 100.0 96.3
最終財 105.0 100.0 95.4
交易条件指数 100.3 100.0 99.7
刈込平均値(28日前比、%) +4.2 −0.4 −5.5
上昇品目比率−下落品目比率 +57.1 +0.4 −55.5
採算DI −10.0 −0.9 +12.1
売買高指数 99.4 99.1 104.7

物価は景気局面とそろって動き、好況の期間は基準期間の平均を4.7%上回り、不況の期間は4.4%下回る。ただし1年間の好況は5回、不況は8回にとどまり、局面ごとの平均は傾向を示す程度である。